特集展示
- 特集展示 ガンダーラの仏像と仏伝―釈尊のすがた―
- 2026年5月23日(土)~9月27日(日)

ガンダーラは仏像が初めてつくられた地域として知られていますが、釈尊像の特徴のひとつは、頭部の後ろに頭光と呼ばれる円形の光が刻まれていることです。頭頂部が盛り上がっていることや、一枚の衣を身に巻き付けていることなども特徴的です。さらに、周囲の神々や人々に比して大きく表現されています。これは釈尊が偉大な人物として崇拝されていたことを顕示しているのです。
今回の特集展示では、釈尊の姿が刻まれているガンダーラ仏を並べました。「占相」は赤子の釈尊に頭光があらわされています。「梵天勧請」は悟りを開いた釈尊に対して、梵天と帝釈天が人々に説法することを要請し、釈尊がそれを受け入れたところです。釈尊は実際に各地で説法を行い、多くの人々が聴聞に駆け付け、神々や動物も集いました。「説法印仏坐像」や「帝釈窟説法」は、釈尊の凛とした姿です。また、入滅(涅槃)後に釈尊の遺骨(舎利)を祀る供養塔が建てられました。「ストゥーパ型舎利容器」は舎利塔のミニチュア版で、「円筒型舎利容器」は金箔で荘厳されています。
加えて、17世紀頃にミャンマーで制作された「仏足石」も特別展示しました。左足跡をかたどり、装飾を施したものです。その大きさや壮麗さからも、釈尊が尊崇されていたことがうかがわれます。
また、釈尊の姿が絵画として描かれる際は、その肌も衣も金色にあらわされました。金色に光輝くような尊者として崇められていたことを示しているのです。そうした作例として、「釈迦十六善神像」と「仏涅槃図」を展示しました。周囲の神々や人々に比して大きく描かれていることもわかります。
常設展示のガンダーラ仏とともに、人々や神々から敬慕されていた、崇高・偉大な釈尊の姿をご覧ください。


説法印仏坐像
- 3世紀頃
- 典型的な説法印を結ぶ像。光背は悟りを開いていることを示す


帝釈窟説法
- 2~3世紀
- 岩窟で瞑想していた釈尊に帝釈天が質問し、釈尊が法を説いた場面


梵天勧請
- 3世紀頃
- 悟りを開いた中央の釈尊に、梵天と帝釈天が説法を要請している


愛馬別離
- 2~3世紀
- 出家をするため城を出た釈尊が、愛馬と従者に別れを告げた場面


仏涅槃図
- 江戸時代 宝暦10(1760)年
- 釈尊入滅の情景を描いた仏画。背面に結縁者名が列記されている


【特別展示】
仏足石
- 17世紀頃か
- 太陽や月、動植物、法具などの図様が描かれ、2匹の蛇が守護する