館長挨拶

初代館長の水野敬三郎先生のあとを継ぎ、半蔵門ミュージアムの二代目の館長に就任させていただきました。

子どもの頃、病弱だった両親が、半ば形見のように仏教童話全集を買ってくれたことにより、私は仏教と出会いました。

大学院では鎌倉時代の明恵上人について学び、そのあと仏教美術の殿堂である奈良国立博物館に奉職して、30年あまり仕事をさせていただきました。奈良国立博物館は、仏像を単なる美術品とは考えていません。信仰の対象として造られ、信仰の対象として大切にされ、今も信仰の対象であり、そしてすぐれた美術品でもある、こんなふうに考えます。そういう環境のなかで、多くのことを学びました。

半蔵門ミュージアムは、仏像や仏画、写経や絵巻など、仏教に関わるすぐれた作品と静かに対面できる美術館です。展示の中心のひとつは、仏師運慶が造ったと推定される素晴らしい大日如来の像で、東京都内で唯一、いつでも運慶の仏像に出会うことができる美術館です。

展示空間はさほど広くなく、収蔵品も決して多くはありませんが、開館以来、学びと憩いのための心地よい空間作りをめざしており、来館された多くの皆様からご好評をいただいているのはうれしい限りです。

これからも、半蔵門ミュージアムは、仏教に関わる作品を中心にして、文化の発信と交流につとめ、社会への貢献に向けて一層の尽力をしてまいります。皆様のご来館をお待ちしています。

半蔵門ミュージアム館長 西山 厚

半蔵門ミュージアム館長 西山 厚

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