マルチルーム

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曼荼羅とは何か

 密教独特の絵画である曼荼羅は、5~6世紀のインドにおいて、祈雨・富貴・長寿などの現世利益を求める人々が、ほとけに祈願するために築いた壇を始まりとしています。
 後にそれが掛軸や壁画となり、現在ではこれを曼荼羅と呼んでいます。
 7世紀になると、曼荼羅を作る目的が、現世利益から成仏(悟りを得て仏陀になること)へと発展します。そして如来・菩薩・明王・天(神)など、多種類のほとけが一堂に会する総合曼荼羅が成立しました。その一つが胎蔵界曼荼羅、もう一つは金剛界曼荼羅です。この二つの総合曼荼羅は一対に組み合わされて、両界曼荼羅と称されるようになりました。
 両界曼荼羅の主尊は、密教の最高尊である大日如来です。宇宙の真理を尊格化したほとけで、あらゆる存在の根源と位置付けられています。マルチルームでは、それぞれの曼荼羅の中から重要なほとけをとりあげ、姿や特質について解説しています。

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