シアター

『大日如来坐像と運慶 祈りと美、そしてかたち』
上映スケジュール(約18分間)
10:10 11:55 13:40 15:25
救いを求める人々の祈りから作られた仏像は、ガンダーラから中国、朝鮮を経て日本へとわたり、多様で繊細な仏像彫刻の歴史が展開し、花開いたのです。
なかでも天才仏師と呼ばれた運慶は、過去の造形や技法を学びつくし、そこに新たな構想を加え、作品ごとに進化し他の追随を許さない、表現を重ねてきました。
映像では、運慶の作品の特徴を、真如苑真澄寺蔵の大日如来坐像(重要文化財)に施された玉眼、割矧ぎ造り(わりはぎづくり)の技法を通しわかりやすく解説します。
さらに、像内の納入品には、運慶が仏像に込めた祈りが、美しい"かたち"として結晶した様子を垣間見ることができるでしょう。
『ガンダーラの仏教美術 ~釈尊の生涯を辿る~』
上映スケジュール(約16分間)
10:45 12:30 14:15 15:55
紀元前5世紀、インドに実在したゴウタマ・シッダールタ(釈尊)は、35歳の頃に悟りを得てブッダとなり、仏教を開きました。
紀元前3世紀以降、仏舎利を祀るストゥーパが各地に建てられ、その周囲に釈尊の生涯を物語る浮彫彫刻が荘厳されます。釈尊自身の姿は聖樹、法輪、仏足石などの象徴で表現されていましたが、紀元1世紀頃から仏像がつくられました。
半蔵門ミュージアムは、梵天勧請や初転法輪、涅槃などの仏伝浮彫を収蔵しています。上映作品では、それらを中心として、ガンダーラの仏教美術に表された釈尊の生涯を辿ります。
『曼荼羅 描かれた密教世界』
上映スケジュール(約25分間)
11:15 13:00 14:45 16:20
今からおよそ2500年前のインドにおいて、釈迦の悟りから「仏教」が誕生し、時代の経過とともに、インド古来の宇宙観や信仰をも包み込み「密教」が登場します。この密教の教義、修行に不可欠とされたのが、「曼荼羅」です。
「胎蔵界曼荼羅」と「金剛界曼荼羅」。異なる起源を持つ二つの曼荼羅は、中国、唐(とう)の時代に僧・恵果(けいか)の手により「両界曼荼羅」として統合され、弟子である弘法大師空海に受け継がれ、日本へと伝わりました。今なお、密教の奥義を授ける儀式や人々の願いをかなえるための法要で「曼荼羅」は用いられています。
本作品では、半蔵門ミュージアム所蔵の「両界曼荼羅」の詳細な構造に迫り、さらに曼荼羅に描かれた密教世界を紹介します。