お知らせ
2025/02/24
お知らせ
特集展示「ほとけに随侍するもの」のお知らせ
4月23日(水)から8月31日(日)まで、特集展示「ほとけに随侍するもの」を開催いたします。
今回は脇侍や眷属(部下・仲間)など、主尊に随侍するものをテーマとしています。
まず観音が衆生を導くため33の姿に変化した応現身の像として、いずれも福島県会津の寺に伝来した、当館の梵王身像(法用寺旧蔵)と、早稲田大学會津八一記念博物館所蔵(如法寺旧蔵)の6軀を紹介します。脇侍や眷属を描く例としては、准胝観音像や俱利伽羅不動明王像、弁才天十五童子像や青面金剛像などを展示します。また仏涅槃図や日吉山王十禅師曼荼羅図の中には、ほとけにしたがう一員としての、さまざまな動物の姿も見出すことができるでしょう。
時にユニークなポーズを見せ、時に感情を露わにする彼らは、人間が共感できる魅力にあふれています。ほとけの傍らにいる愛すべきものたちに親しんでいただければと思います。
注目の作品
①三十三応現身立像 梵王身
室町時代 明徳5(1394)年頃
悩み苦しむ人々を救うために観音菩薩が33の姿に変化したうちのひとつ。福島・法用寺旧蔵
②三十三応現身立像
南北朝時代 至徳元(1384)年
悩み苦しむ人々を救うために観音菩薩が33の姿に変化したうちの6軀。福島県西会津町・如法寺旧蔵
早稲田大学會津八一記念博物館所蔵(森靖コレクション) 撮影:佐々木香輔
③青面金剛像
室町時代 16世紀
五方位を掌握する青面金剛と4人の鬼神仲間を描き、病気平癒を祈願した
④弁才天十五童子像
江戸時代 18世紀
稲や牛馬など豊穣を示す品を携えた童子たちが、福徳の女神弁才天に付きしたがう
⑤仏涅槃図
江戸時代 18~19世紀
釈尊の入滅に際し、弟子や神々、在家信者や動物たちも集まり悲しみに包まれている
⑥日吉山王十禅師曼荼羅図
鎌倉時代 14世紀
比叡山麓に鎮座する日吉大社のうち、十禅師社の祭神と神の遣いである猿を描く
また、空海請来本を参考に制作された両界曼荼羅を特別展示いたします。諸尊を彩色と切金で細密に描いた2メートルを超える両界曼荼羅の世界に触れてください。
両界曼荼羅 令和6(2024)年
会期中には、イベントも開催いたします。
■講演会
「仏像につかえる存在―脇侍・眷属・随侍像」
8月9日(土)14:00~15:30
講師 川瀬 由照氏(早稲田大学文学学術院 教授)
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■スライドレクチャー
「展示品の見どころ紹介 仏像について」
5月10日(土)14:00~14:40
講師 山田 美季(当館客員研究員)
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■スライドレクチャー
「展示品の見どころ紹介 仏画について」
6月8日(日)14:00~14:40
講師 吉田 典代(当館上席客員研究員)
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■江戸歴史文化講座
「徳川将軍の素顔」
7月6日(日)14:00~15:00
講師 岡崎 寛徳(当館主任学芸員)
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